簡単に収容人数を増減出来るスタジアム(新国立の場合)

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◇簡単に収容人数を増減出来るスタジアム

簡単に書くと、通常は座席の幅を広くとってゆったりと座り、W杯時やスタジアムが手狭になって来た時には、「座席幅を狭くする」「縦の通路(階段)を減らす」の2つの方法で座席数を増やして収容人数を増やします。

そうすれば、簡単な作業だけで収容人数を5~20%程度増やすことが出来ます。例えば通常時3.4万人→W杯時4.0万人や、通常時1.5万人→好調時1.8万人といった感じに出来ます。

この方式を導入すれば、W杯の為に4.0万人のスタジアムを建設したが、通常時には2.0万人程度しか観客が来ない場合などに、座席の幅を広くとってより快適な観戦環境としたり、ガラガラ感を緩和したりする事が出来ます。

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写真1「ノエビアスタジアム神戸」のバックスタンド(760*570)

スタジアムの座席は一般的に、横に10~20列程度並んでおり、「縦方向の通路(階段)」によって区切られています。また、1席当たり幅45cmが一般的で、Jリーグの基準でも「最低45cm」となっています。

例えば、通常時は「マツダスタジアム」(野球場)と同様に幅50cmとして、W杯時等には幅45cmにするとします。横10列で通路(階段)の幅が1.5mだとすると、下記のようになり収容人数が10%増となります。

通常時:0.50m×10列+1.5m=6.5m
W杯時:0.45m×11列+1.55m=6.5m

photo02
図1「座席幅を狭くする」(970*500/1200*619

また、普段は「新国立競技場」と同様に幅48cmとして、W杯時等(五輪時)には幅45cmにするとします。この場合は横15列で通路(階段)の幅が1.5mだとすると、下記のようになり収容人数が約7%増となります。

通常時:0.48m×15列+1.5m=8.7m
W杯時:0.45m×16列+1.5m=8.7m

photo03
写真2「kankoスタジアム」のバックスタンド(760*570)

写真の例の様に、ロングシートの様な土台の上に座席を並べて、「座席を固定する間隔」を変えて座席数の増減を行います。基本的に座席のネジを外して間隔を変えて固定するだけなので、簡単な作業だけで収容人数を増減出来ます。


他にも、縦の通路(階段)をW杯時等に減らして座席を増やす事も可能だと思われます。ブラジルW杯のスタジアムもヨーロッパのスタジアムも、日本のスタジアムに比べて縦の通路が少ない傾向にあります。

座席幅を50cm・通路幅を1.5mとして、通常時に横10列の場合に横15列+αにすると、通路が一つ座席3席分に変わるので、下記のように収容人数が10%増となります。

通常時:1.5m+10列+1.5m+10列+1.5m+10列+1.5m=21.0m(30列)
W杯時:1.5m+16列+1.5m+17列+1.5m=21.0m(33列)

photo04
図2「縦の通路(階段)を減らす」(700*500/867*619

同じ条件で、通常時に横15列の場合に(1.5倍の)横22列+αにすると、同様に通路が一つ座席3席分に変わるので、下記のように収容人数が約7%増となります。

通常時:1.5m+15列+1.5m+15列+1.5m+15列+1.5m=28.5m(45列)
W杯時:1.5m+24列+1.5m+24列+1.5m=28.5m(48列)

あらかじめ、通路(階段)にも座席を設置する為の穴を開けて置いて、座席にしたり通路にしたり変えられるようにして置きます。消防法等の法律の問題が無ければ、この方法も簡単な作業だけで収容人数を増減出来ます。


上記のように、「座席幅を狭くする」と「縦の通路(階段)を減らす」の両方で、収容人数を最大20%増にする事が可能です。

かと言って、昔からあるスタジアムが都合よく収容人数を増やす事が出来る訳ではありません。あくまで、通常時に座席幅に余裕がある場合や、縦の通路が十分に確保されている場合に有効な方法です。

また、座席の前後の間隔は一般的に80cmですが、これを容易に変えることは出来ません。これを変えるには、スタンドの全面改修が必要となります。その為、なるべく広く作っておくに越した事はありません。


◇新国立競技場の場合

「新国立競技場」の場合も上記の2つの方法を使えば、「一時の宴(うたげ)」の為だけに過剰な施設を造らず、必要な時だけ収容人数を増やす事が出来る可能性があります。

座席幅が48cmなので、「2020東京五輪」時のみ45cmに狭めると、横20列以上ある様なので5%増(20列→21列)程度になりそうです。

また、すでに横20列以上ある事と通路(階段)毎に出入り口がある為、「縦の通路を減らす」事は難しそうですが、もし通路を減らす事が出来ればこちらも5%増(60列→63列)程度になりそうです。


上記2つを合わせて10%増程度が期待出来ます。計算上は通常時に7.25万席であれば、五輪時やW杯時に8.0万席に増やす事が出来ます。

新国立競技場の固定席は約6.5万席、陸上モード時で約7.25万席なので、「フットボールモード」(約8万席)を使わなくて良い可能性があります。

新国立競技場について[次元の低い計画・巨大航空戦艦]

新国立競技場について(2)[問題点・致命的な欠陥]


▽参考資料

スタジアム検査要項[2014年度用]
(Jリーグ公式ウェブサイト)
https://www.j-league.or.jp/aboutj/document/2014kiyakukitei/23.pdf
『椅子席で、10,000席以上の座席があること(ベンチシートは1席あたりの幅を45cm以上とする)』

スタジアム標準 サッカースタジアムの建設・改修にあたってのガイドライン
(公益財団法人日本サッカー協会公式ウェブサイト)
http://www.jfa.jp/documents/pdf/basic/07/01.pdf
『6.3.1 椅子席の形状』(P27)
『また、かさばる服装をしている観客を考慮して、席幅は最低でも45cm、できれば47cmを確保することをお薦めします。』

資料1 新国立競技場 基本設計(案)説明書(概要版)‐2
(独立行政法人日本スポーツ振興センターホームページ)
http://www.jpnsport.go.jp/newstadium/Portals/0/yushikishakaigi/20140528_yushikisha5_shiryo1_2.pdf
(1/12)
『座席間隔は480mm程度を確保する。』

施設概要(スタジアム概要)
(Mazda Zoom-Zoom スタジアム広島(マツダスタジアム)公式サイト)
http://www.mazdastadium.jp/outline/index.html
『観客席は、大リーグ球場並みの横幅50cm、奥行き85cmを確保しており、ゆったりと野球観戦することが可能です。』


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